なぜ想像上の物で泣いたりするの?空想と現実を理解できてない?
こんにちは、パパっこパパ(@papakkoPapa)です。
鬼を怖がって泣いたり、お化けが夜くるんだよ!って本気でお話ししてくれたり、子どもってホントにかわいいですよね。
そんな子どもを見ていると、
「子どもは純粋だから何でも信じちゃうんだ」
「鬼とか本当にいると思ってるんだ、かわいー」
って思いがちですが、ちょっと待ってください。
子どもだからってばかにしてはいけないですよ!
今回は子どもの空想や現実の判断についてお話しします。子どもが怖がって泣きじゃくっている時の対応のヒントになるかもしれませんよ。
ごっこ遊びに見る、幼児における空想と現実の区別
子どもはまるで本当に鬼やおばけがいたり、自分がお姫様やヒーローであるかのようにごっこ遊びを本当に真剣にしますよね。
かつて、幼児のごっこ遊びは認知能力の低さを示すものだと言われ、フロイトなどにもフィクションや幻想と現実の区別がついていない証拠だと思われていたそうです。
しかし、最近の認知科学者の研究では、2~3歳の幼児でも空想と現実をしっかりと区別していることが分かったそうです。
ただ、世界に対する知識や観察がまだ未熟であるため、大人にとってしてみれば空想に決まっていると思うことを、本気で信じている場合もあります。
これはサンタクロースがいい例です。
年に一度しか確かめるタイミングがないのに、朝起きると本当にプレゼントがある!大人もみんなもサンタさんはいるって言うし・・・
これでは信じてしまいますよね。
じゃあ、鬼やお化けは本当に信じて怖がっているのでしょうか?
想像上の怪物などを怖がる科学的理由
一つの理由としては、本当に信じている場合があります。
大人だってお化けがいないと信じ切れずに、お化けを怖がったりしますよね。その幅が幼児は広いということがあります。
もう一つの理由としては、感情の制御の問題があげられます。
ごっこ遊びに夢中になっている子どもたちは、現実と空想をごちゃまぜにしているとしか思えないこともあります。
これは空想と現実の区別がついていないわけではなく、作り話だとわかっていても、感情のほうが勝ってしまい、まるで本当のことであるかのようにふるまってしまうという事です。
空想だと思ってお化けごっこをして遊んでいたら、だんだん怖くなってきて、怖いという感情が「空想である」という理論よりも強くなり、本気で怖がってしまう。
そんな感じの流れが幼児の心の中で起きているようです。
こうした一連の流れを考えるうえで心理科学実験を少し紹介したいと思います。
科学実験から知る、空想と現実の区別と感情の強さ
まず始めにポール・ハリスが子どもに対して行った実験心理学の科学実験です。
この実験では、まずはじめに実験室にある箱を見せます。そして、子どもに箱の中に怪物がいることを想像してもらいます。
その後子どもと話すと、やはり子どもは箱の中に怪物がいないことは分かっているということがわかりました。その後、しばらく待っていてと研究者が部屋を出てしまいます。
そうするとどうなるか?
はじめは何事もなかったかのようにふるまっていても、しばらくすると、箱から遠ざかる子供がたくさんいたそうです。
嘘だとわかっていても、だんだん怖くなってきて、なんとなくほんとにいるんじゃないかという気持ちになってきて箱から離れる。そんな感じの心理変化が起こったのだと考えられますね。
これは実は大人に対する実験でも同様のことが起こります。
大人を対象にしたポール・ロジンの心理実験の科学的検証がいい例です。
被験者に瓶の中に水道水を汲んでもらう。その瓶に自分で青酸カリと書いたラベルを張ってもらう。その後、その瓶の中の水道水を飲んでくださいと頼むと、多くの参加者はその水を飲むのを嫌がったというものです。
同じような反応を大人と子どももするのに、何が違うのでしょう?
最も大きな違いは、こどもは現実に対しても、空想に対しても感情に対する反応のほうがより大きくて、感情であるためコントロールが効きにくい事だといえます。
さらに、子どもは因果関係を理解できるが、大人ほどの知識量がない事と、組み合わせ方が広いため、「今の空想は本当のことかもしれない」という組み合わせを簡単にはぬぐえないという点もあげられます。
空想だけじゃない、感情が強い幼児
幼児であっても空想と現実の区別がしっかりつくが、感情に引きずられて空想を信じているかのようにふるまってしまう。
というのが今回のお話のまとめですが、これは何も空想に限ったことではありません。
お片付けをするように言われ、お片付けをしていたのに気づいたら遊んでいる。
怒られているのに、親の言葉のわからないところが気になって、それについて質問してきたりして、真面目に聞いているのか!!とさらに怒られる。
こういったこどもあるあるも、その時に必要な行動は分かっていても、ついほかの感情が勝ってしまっている例なんです。
感情が勝ってしまっていても、きちんと考えてやろうとしているので、その微妙な変化を見逃さないようにしてあげてくださいね↓。
幼児は感情がとても強くコントロールがしにくいため、大人からすると不真面目に思われたりする場面も多々ありますが、こういったことをふまえて考えるだけで、どうするべきかの判断もしやすくなるのではないでしょうか。
今回は、「幼児がおばけや鬼などを怖がって泣いたりする理由→幼児期における想像と現実の区別と感情の働き」についての記事書いてみました。
今後も、育児などが少しでも楽で楽しくなるような理論や方法を皆さんにお伝えしていきたいと思います。
忙しいみなさんの、お役に立ったと少しでも思っていただけるとと嬉しいです。
それでは、よい育児を一緒に楽しんでいきましょう!! 引き続きパパっこパパをよろしくお願いしますね!